気温の違いによる地域差
日本は南北に長い国土を持っていますので、地域による気候の差がとても大きいという特徴があります。
そのため、この違いは塗装工事にも影響を与えます。
たとえば、東北地方や北海道、北陸地方など冬の寒さが厳しい地域では、寒さ対策をする必要があります。
気温が零下にまでなるようであれば、仕上がりが悪くなこともありますので、時季を見ながら工事の日程を決める必要があります。
雪が深いところであれば、雪が降り始めたら実質的に工事ができなくなることが多いので、事前に工事の予定を考えておくことも重要です。
また、台風の影響を受けやすいところでは、足場の組み方に細心の注意が必要となります。
強い風によって足場が倒壊してしまう恐れがありますし、養生がはがれてしまうこともあります。
施工主様に迷惑がかかるだけでなく、大きなアクシデントを引き起こすリスクもありますので、天気の変化には慎重に対応することが求められます。
都市部と地方部での違い
気候という要素の他に、都市部か地方部かということも塗装工事に影響を与えるものとなります。
都市部では、住宅同士がかなり密集していますので、臭いや塗料の飛散などにかなり気を付ける必要があります。
足場にしっかりと養生シートを回して周りにできるだけ飛散しないようにしなければなりません。
こうした場所では、塗料が飛散しやすいスプレー吹き付け塗装は難しいですし、騒音が出ないように注意しながら工事をすることになります。
また、車の出入りにも気を使うのも都市部の特徴です。
足場や塗料などを運搬するトラックの駐車スペースや職人さんが通うための自動車なども、周りの迷惑にならないようにしなければなりません。
地方部の場合は、こうした心配が少ないのがメリットです。
しかし、地方部ならではの特徴もあります。
緑が多くて雰囲気が穏やかなのは地方部の良いところですが、その分植物性のダメージ、藻やコケが発生しやすいという注意点があります。
特に生垣が近くに設けられている外壁や屋根などは、かなり藻が発生しやすい環境にあります。
より建材にダメージを与えている可能性がありますので、高圧洗浄をしっかりとして状況をチェックしなけれなりません。
また、防藻効果のある薬品や塗料を用いるなどして、その後の発生を食い止めるということも大事です。
可能であれば、施主様に枝木などを多少カットして、できるだけ壁面から植物を離すようにするアドバイスをすることもあります。