塗装工事にとりかかる前に必ず行われる洗浄作業
外壁や屋根の塗り替えをする場合には、必ず実際の塗装作業に入る前に洗浄が行われます。
これは、高圧の水を使って表面に付いている汚れや、劣化した今までの塗料の粉分などを落とすという目的でなされるものです。
しっかりとこうした汚れを落とさないまま塗装をすると、しっかりと塗料が壁に密着せずに浮いた状態となりますので、すぐに塗装面がはがれてしまうことになりかねません。
いわば、たくさんほこりが付いた場所に接着テープを貼っても、ぴったり貼りつかないのと一緒で、いくら質の良い塗料を使っても、塗装面がきれいになっていないと意味がないのです。
そのため、この洗浄作業というのは仕上がりにも、塗装の耐久性にも関係するとても重要な作業なのです。
また、職人さんが働きやすいようにするためにも役立ちます。
塗装作業の前に、窓などをビニールシートで覆う養生という作業をするのですが、その際には粘着テープで窓枠などにビニールシートを貼ります。
その際、窓枠が汚れているとテープがなかなかくっつかず作業が進まないので、洗浄作業でこうした汚れをしっかりと取っておくことが大事なのです。
専用の高圧洗浄機を使って作業をする
足場を組んだ後、高圧洗浄機を使って外壁や屋根の洗浄をしていくことになるのですが、この洗浄機は一般用のものとは違います。
一般家庭でも、自動車を洗うための高圧洗浄機を持っているという人もいますが、それよりもずっと高圧の水を噴射できる特別のマシンなのです。
水圧をマックスにして噴射した場合、ガンの近くに手を当てると皮膚が切れてしまったり、装着している軍手が破れてしまったりするほどです。
このくらいの圧力の高い水で洗浄することで、壁や屋根に付いている藻などもしっかりと落とすことができますし、より早く作業ができるのです。
中には特殊な水の噴射の仕方をする洗浄機もあって、広い範囲をよりきれいに洗浄できるタイプのものもあります。
このように、塗装作業前の洗浄はとても重要な行程で、洗浄が終わると見た目にもかなりきれいになっているのが分かります。
見た目だけなら、「洗うだけでこんなにきれいになるなら、もう塗装はしなくてもいいや」というくらいで、かなり汚れが取れるのです。
こうした洗浄作業をしっかりとすることで、塗装の仕上がりがかなり変わってきますので、塗装作業だけでなく洗浄というプロセスにも注目することができます。